野菜ソムリエ上級プロ堀基子の「タンカンと桜の季節」

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代表の野菜ソムリエ上級プロ堀基子です。
メンバーが3日おきにフレッシュな情報をお届けする、このメンバーブログを通じて、一人一人の得意分野や個性を知っていただけたらと存じます。

亜熱帯の沖縄はまもなく桜が咲き競う季節。
寒緋桜の名所・八重岳では、今年も1月18日から、日本一早い桜まつりが開催されます。

この八重岳の麓にある伊豆味(いずみ)地区は、沖縄が誇る柑橘「タンカン」の名産地として知られており、1月から2月にかけての最盛期はタンカン狩りに訪れる人々で賑わい、伊豆味周辺や名護市内の直売所などの店頭にも見事なタンカンが並びます。

タンカンはポンカンとネーブルオレンジの自然交配から生まれたといわれ、伊代柑や清見などに代表されるタンゴール類の仲間に分類されます。
亜熱帯に適した作物ということで、沖縄へは大正時代に導入され、昭和40年代から生産が盛んになりました。

果皮はゴツゴツで傷が多く、見栄えはあまりよくありませんが、華やかでフレッシュなタンカン特有の香り、、濃厚な甘み、爽やかな酸味、ほとばしるジューシーな美味しさは、一度食べたら忘れられません。
また、100g当たりのビタミンC含有量は、温州ミカンの32mgに対し、タンカンは53mgと1.6倍以上も含まれています。

4月の開花から1月の収穫までの9カ月間、台風の強風にも負けず、樹上で頑張り続けた結果、皮が厚くなり、果皮に傷も増え、沖縄の言葉で「ヤナカーギー(見た目が悪い)」になりますが、ひと皮むけば至福の美味しさが待っています。

たっぷり入手して食べきれないときは、マーマレードにするのもおすすめです。
タンカン特有の香りを封じ込めたマーマレードは、紅茶に加えると、とても幸せな気分になります。

さあ、今年の冬は温暖な亜熱帯の沖縄を旅して、日本一早い桜と旬のタンカンを満喫してみませんか。

最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。
次回もまたどうぞお楽しみに!

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