日本全国的に異例の早さの梅雨明けとなり、厳しい暑さが続いております。
沖縄では早速、夏本番となり早朝からクマゼミが大合唱し、燦々と照りつける太陽と、発達した積乱雲が毎日のように本島内のどこかで通り雨をもたらしています。
そんな暑い夏に私が食べたくなるのは、酸味の効いた青パパイヤのサラダ!!
青パパイヤを生のまま細切りにして水にさらし、ナンプラーやレモン果汁、ピーナッツなどを一緒に叩くことでしっかり味を染み込ませて食べるタイのサラダ「ソム(酸っぱい)タム(叩く)」です。
タイは熱帯性モンスーン気候、暑い夏に食べたくなるのも当然なのかもしれませんね。
沖縄では多くは人参シリシリーのようにシリシリーにしたり、豚肉や鶏肉と一緒にスープにしたりして食べます。
ここ連日の猛暑には、青パパイヤをサラダとして食するソムタムも副菜として登場させてほしいなと思います。
そのわけは、先ずはポリフェノールが赤ワインの7.5倍もあるということや、ビタミンCが100g中45mg含まれているということ。
そして特記すべき最大のポイントは青パパイヤが持つ食物酵素です。
タンパク質分解酵素プロテアーゼの一つ「パパイン」を含んでいるということと、それに加えて脂肪分解酵素であるリパーゼや更にデンプンやグリコーゲンを分解する酵素、アミラーゼも含みます。
三大栄養素の全てを分解する酵素を合わせ持っているという、なんとも稀な果実であるということです。
ただし完熟のパパイヤはそれらの酵素やポリフェノールは少なくなりますが、β-カロテンは圧倒的に多くなります。
酵素はわたしたちのありとあらゆる生命活動(消化、吸収、代謝など)において触媒となり重要な役割を果たします。
がしかし、タンパク質であるためにその活性は48℃で壊れはじめ、70℃を超えると失活してしまいます。
ですので、ぜひ生の状態で食するソムタムもレパートリーに入れてみてはいかがでしょうか?
この暑い夏を楽しく、美味しく、乗り切りましょう。
*写真は、うちの裏庭に咲いているパパイヤの花。フリージアのような何とも甘く、上品な香りがします。