沖縄の基幹作物のひとつがサトウキビです。
イネ科サトウキビ属に分類され、大きくなると5mくらいまでなるそうです。
沖縄の方言で「ウージ」といいます。
11月中旬から気温が下がってくると、花が咲き始め、そしてサトウキビの出穂は成長を止めて茎に糖分を蓄え始めます。
この頃から収穫期がスタートし、4月頃まで続きます。
サトウキビは切り倒してから日がたつと味がおちてしまうので直ぐに製糖工場へ運ばれます。
製糖期のスタートです。
私の父や義父も製糖工場で働いておりました。
野原家のサトウキビ畑がなくなった10年ほど前から自宅の庭に野原の義父が植えたサトウキビがあります。
毎年お盆に使うからと植えたらしいのですが、今年は義父が入院してしまい、刈り取らずにいました。
自宅の2階まで伸び大きくなっています。
今が最盛期のサトウキビの収穫。
県内各地でサトウキビを積んだトラックを見かけると、家族総出でキビ刈をしていた頃を思い出します。
お腹が空くと父がサトウキビを切ってくれ、しゃぶりついたり、ムラサキカタバミを花束にして妹と遊んだり、鎌で手を切って5針縫ったりと、サトウキビ畑での思い出がよみがえってきます。
サトウキビから作られる黒糖には、ビタミン(B1.B2.B6.ビオチン)やミネラル(亜鉛.カリウム.鉄分.カルシウム.マグネシウム)が豊富に含まれています。
特にビオチンは皮膚や粘膜、髪の生成に効果があるとされ、白糖を摂取するとアレルギー反応が誘発されることが多い私は、ほとんど黒糖を料理に使うようになりました。
また、黒糖には天然オリゴ糖のラフィノースが含まれていて、腸内環境を改善する効果やお通じの改善効果、アトピー性皮膚炎、その他のアレルギー症状や中性脂肪と悪玉コレステロールの生成を抑制する効果などが期待されています。
他にも脳のエネルギー源のブドウ糖が含まれているので、手軽に脳の疲れなどを改善し、効率を上げることができます。
在宅ワークややーぐまい(stay home)がまた始まりそうな沖縄です。
実家にはさんぴん茶とくろざーだー(黒砂糖)がいつもありました。
どこにでもある沖縄の茶の間の風景を懐かしく思いながら、昔の人の知恵を伝えていきたいと思います。
写真は食べやすいように剥いたサトウキビジュース、サトウキビの搾り出した後の繊維を発酵させて作った発酵サトウキビファイバーを白米に混ぜて炊いたおにぎり。
サトウキビの搾り汁にシークワァサーと炭酸水を加えたジュース。さっぱりして飲みやすいです。
そして自宅の庭のサトウキビです。