明けましておめでとうございます。
ベジコラボOkinawaのメンバーブログへようこそ。
代表の野菜ソムリエ上級プロ堀基子です。
昨年4月からスタートした、このメンバーブログで、
メンバーが3日おきにお届けするフレッシュな情報を通じ、
一人一人の得意分野や個性を知っていただけたらと存じます。
昨年に引き続き、本年もご笑覧くださいますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、沖縄を代表するフルーツのひとつが、以前に大城しま子さんも取り上げていたシークヮーサーです。
ミカン科ミカン属に分類される直径3~4センチほどの果実で、
「やんばる」と呼ばれる沖縄本島北部の特産品です。
沖縄の方言で「シー」は「酸っぱい」、「クヮーサー」は「食べさせる」を意味し、
和名ではヒラミレモンといい、古くから酢の代わりに親しまれてきました。
が、今の時期だけは、生食できる完熟フルーツシークヮーサーがあるんです!
シークヮーサーの収穫期は盛夏から真冬までと長く、
7月下旬から10月中旬は酸味が強い未熟果の青切り、
糖度が高まってくる10月中旬から12月下旬はジュースなどの原料となる加工用、
12月下旬から1月下旬にかけては黄色く完熟して甘みが増し、生食用となるのです。
この完熟シークヮーサーは黄金色に見えることから「クガニー」と呼ばれています。
なんとも縁起が良さそうで、お正月にぴったりな果物ではないでしょうか。
シークヮーサーの小さな実には、
免疫力の維持や美肌に欠かせないビタミンC、
疲労回復に役立つとされるクエン酸などが含まれている他、
特に夏場の青切り果実の緑色の果皮には、
血糖値や血圧の上昇を抑える働きや抗認知症効果などで注目を集めているノビレチン、
抗酸化作用や抗炎症作用、抗がん作用、コレステロール抑制作用などが期待されるタンゲレチンなどの機能性成分が豊富に含まれており、
そのすぐれた健康効果の研究が進められています。
「桃栗三年、柿八年、柚子の大馬鹿十八年」といいますが、
以前、生産者さんに聞いた話によると、シークヮーサーを種から育てると実がなるまでに9年かかるのだとか。
成長には時間を要するものの、シークヮーサーの樹は非常に丈夫で、
台風でなぎ倒されても枯れることなく、倒れたままで収穫の日まで実を育て続けるといいます。
そんな生命力の強さの証が、この写真の樹です。
このシークヮーサーは、樹齢百年を越えた今もなお、立派に実を結んでいるそうです。
旬の果物や野菜は、とりわけ栄養価にすぐれています。
そして、その土地で穫れた旬のものは、その土地に暮らす人に必要な栄養素を持っているといわれます。
かつてないパンデミックで健康の大切さを思い知らされた今こそ、
旬の地元の果物や野菜をたっぷり食べて、健康管理に努めたいですね。
皆様にとって、これからの一年が、健やかで実り多き年となりますように。
そして、皆様が美味しい旬の野菜や果物にたくさん出逢えますように。
まもなくほころび始める沖縄の緋寒桜の写真とともに。