野菜ソムリエプロ當間好乃の「ドゥー汁が美味しさの秘密!ナーベーラーの魅力」

沖縄の方でしたらナーベラーンブシーが大好物という方も多いのではないでしょうか?私もその一人。
ナーベーラーとは沖縄の方言でヘチマ(糸瓜)のことで「鍋を洗うもの」の意味です。
沖縄ではヘチマの若い果実を野菜として食します。

ナーベーラーンブシーとはヘチマの炒め煮のことで、豚肉とヘチマを炒め、ヘチマのドゥー汁(野菜自身が持つ水分)を充分に引き出してから、鰹出汁やお味噌で島豆腐などと煮て食す沖縄の伝統的な料理です。

その美味しさの最大の魅力はヘチマのドゥー汁のなんともまろやかで甘美なるテイストにあります。
それを引き出してこそ、ナーベーラーの本来の美味しさを味わうことができます。

ヘチマは沖縄の伝統的農産物(島野菜)の一つで、インドが原産とされるウリ科の植物ですが、その魅力はその健康効果にもあります。
カリウムなどのミネラルが豊富で浮腫防止や高血圧の予防にも効果が期待でき、又ビタミンB6や葉酸も豊富ですので貧血予防にも効果的です。
食物繊維も豊富で低カロリーですので健康維持にとても役立つ夏野菜です。

ここ近年は子供達の認知度、人気も低くとても悩ましいところですが、全国的に知名度も高いゴーヤー君にあやかって、その魅力を是非多くの方々にもその美味しさを知って頂きたいと思います。
お隣、台湾でも小籠包やアサリの蒸し煮などに用いられよく食されているんですよ。

調理すると黒く変色する場合もありますが、それを改善すべく品種改良も進んでおり「美らへちま」や日本一のヘチマ生産量を誇る南風原町の「はえばる美瓜(びゅうりー)」などブランド化されたヘチマも出てきました。
是非一度お試しください。

今回は我が家で人気のヘチマの冷製スープ(温かくても美味しい)をご紹介させてください。
ポイントはゆっくり炒めてドゥー汁をしっかり引き出すこと。
ヘチマの食感が苦手だという我が家の末娘も美味しいと言って食べます。
よろしければお試しください。

「ヘチマの冷製スープ」

<材料4人分>
・ヘチマ 中1本 ・玉ねぎ 中玉1/2個 ・水 1/2カップ ・ローリエ1枚
・豆乳 1/2カップ ・バター 10g ・顆粒コンソメ 1本(4.5g)
・塩 適宜 ・胡椒 適宜 ・オリーブオイル お好みで適宜

<作り方>

  1. ヘチマと玉ねぎは皮を剥いて縦半分にしてあと薄切りにしておく。
  2. 鍋にバターと1.の玉ねぎを入れ、塩ひとつまみを入れ火にかけ焦がさないように弱めの中火で炒め、全体が透き通ってきたらヘチマを入れ水分が出て全体にとろみが出てくるまでじっくり炒める。
  3. 2.に水とローリエの葉と顆粒コンソメを入れ、7~8分ほど煮込んだら火からおろし、ローリエは取り出す。粗熱がとれたら豆乳を入れミキサーやフードプロセッサーで滑らかになるまで撹拌する。
  4. 3.を鍋に戻し氷水に当て冷まし、塩・胡椒で味を整え、仕上げにお好みでオリーブオイルをかけてお召し上がりください。

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