野菜ソムリエプロ當間好乃の「チデークニって、どんな野菜?」

こんにちは。野菜ソムリエプロの當間好乃です。

さて皆さんは「チデークニ」って何のことだかご存知ですか?
沖縄の方言で「チ」は「黄色」、「デークニ」は大根の意味です。
ですが、それは黄色いニンジン「島ニンジン」のことです。
黄色くごぼうのような形状をした30-40cmの細長いニンジンで、沖縄伝統的農産物の一つでもあり、また日本国内で現存する黄色系東洋ニンジンはこの沖縄の「島ニンジン」のみといわれています。
17世紀に中国から伝来されたといわれ、沖縄最古の本草書「御全本草」(1832年)にも記載があり、薬膳食「チムシンジ」には欠かせない食材です。
栽培や取り扱いの難しさから、今ではオレンジ色の西洋ニンジンが主流になり、生産量もかなり落ち込んでいましたが、主産地である中城村が種の保存にも力を入れ最近ではスーパーなどでも見かけるようになりました。
栄養価も高く、カリウム、ビタミンA、ビタミンC、鉄分、カルシウムなど豊富に含み、ビタミンCに至っては通常の西洋ニンジンの3倍以上(21mg/100g)も含み、風邪予防、老化防止、美肌効果、高血圧予防、貧血予防など多くの効果が期待できます。

「島ニンジン」は「チムシンジ」「チデークニイリチー」に代表される料理など汁物や炒め物などとよく合い、私の大好物の一つでもあります。
今回はお子様や固いものが苦手な方まで美味しく頂けるポタージュスープにしてみました。
ニンジン嫌いの方でもきっとそれとわからずに美味しく頂けると思いますよ。
沖縄の冬限定の貴重な「島ニンジン」。
スーパーやファーマーズマーケットなどで見かけましたら是非、お買い求めになられて、身体喜ぶご飯の一皿に加えてみてはいかがでしょうか。

「島ニンジンのポタージュスープ」
<材料4人分>
・島ニンジン2本 ・玉ねぎ1個 ・バター20g ・塩 少々 ・水 200cc
・豆乳(又は牛乳)250cc ・生クリーム50cc ・洋風顆粒だし 小さじ1+1/2
・パセリ 適宜
<作り方>
① 島ニンジンは皮は剥かずに(気になる箇所のみ軽くこそげる)斜め薄切り、玉ねぎも薄くスライスし、
② 鍋にバターを入れ中火で①と塩ひとつまみを入れ、玉ねぎが透き通るまで炒める。
③ ②に水と顆粒だしを入れ沸騰したら火を弱火にし、蓋をして20分ほど煮る。
④ ③の火を止め、豆乳と生クリームを入れたらミキサーにかけ滑らかになったら鍋に戻し温め、塩で味を整え器に盛り、刻んだパセリを散らしてたら出来上がり。お好みで生クリーム、オリーブオイルなどをかけるのも美味。

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