野菜ソムリエプロ當間好乃の「小さな柑橘シークヮーサーに秘められた大きなパワー」

健康長寿の里として全国でも知られるようになった沖縄県大宜味村。
シークヮーサーは、その大宜味村を象徴するネクマチヂ岳とそれに連なる石灰岩の山々で生まれ育ちました。
あらゆる樹木や植物が生い茂り、ヤンバルクイナなど貴重な野生生物でひしめく森(ヤンバルの森)を背に、目の前には美しい海が広がる自然豊かな小さな村です。

そんな豊かな自然環境で育った小さなシークヮーサーは、ビタミンCを多く含み、ビタミンA、ビタミンB1また各種ミネラルも含有するヘルシーな果物です。
また高い抗酸化作用や抗炎症作用が認められているフラボノイドの一種、ノビレチンやタンゲレチンが他の柑橘類とは群を抜いて多く含まれているため、健康長寿との関連が注目されています。
特にこの時期9月頃の青切りシークヮーサーには最も多く含まれていることがわかっています。

大宜味村は私の母や祖母の生まれ故郷でもあり、先日行われた海神祭(ウンガミ)では、海の神に奉納する舞踊、ウガンバーリーや奉納相撲が行われました。
高齢になった母を連れて見る今年のウンガミは感慨深いものがありました。
幼い頃から季節になるといつの間にか家にはシークヮーサーが届き、9月頃の未熟の青切りは酸が強く、お酢がわりに料理に使い、クリスマス頃の黄金色に熟したシークヮーサーは手軽に食べられる美味しいおやつになりました。
母によると終戦直後は未熟のシークヮーサー(シーは酸、クヮーサーは食べさせるの意)はその果汁を使って芭蕉布や衣類を漬け込むことで、風合いをよくするのにも役立てていたのだそうです。
もしかしたら、そこからシークヮーサーの名の由来はあるのでは?というのが母の見解です。

今では大宜味村に限らず沖縄の至る所で栽培され、シークヮーサー果汁も多く出回り、多くのご家庭でいろんな用途で活躍しています。
今回は、コレステロールや糖分、塩分制限のある高齢の母に最近飲んでもらっている「豆乳とシークヮーサーのラッシー風」を紹介します。
豆乳100ccに対して大さじ1杯のシークヮーサー果汁を入れて混ぜるだけのもの。
豆乳が苦手な方でもきっと美味しく頂けると思います。
是非お試しになってくださいね。

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